CBOIについて

CBOIとは

(Consortium of Industry-Academia Collaboration
on Bio-Optical Imaging and Spectroscopy)

近赤外光トモグラフィ、光音響イメージング、ラマン分光イメージング、近赤外分光法など、
様々な生体ひかりイメージング技術を医療・ヘルスケアに応用するために研究・開発を行なっています。

基礎研究

生体ひかりイメージング技術の
開発に向け、課題を整理し
解決策を見出す

ハード・ソフトの開発

当該分野の研究者・技術者の連携と基礎研究者の育成による研究領域の底上げ

応用に関する研究

光を用いてヒトに安全で侵襲性がなく、効率的に生体情報を取得できる計測技術と診断機器の開発

沿革

生体組織に対して比較的高い透過性をもつ近赤外光による生体イメージング(これをここでは「生体ひかりイメージング」と呼びます)は、完全に非侵襲・低拘束で、装置は簡便かつ低コストでありベッドサイドなどで手軽に取り扱うことができます。医療では、X線CT、核磁気共鳴画像法(magnetic resonance imaging: MRI)、ポジトロン断層撮影法(positron emission tomography: PET)、超音波断層法(ultrasound tomography: US)が画像診断法として用いられていますが、生体ひかりイメージングは、それらの方法では得ることができない生体情報を与える第5のモダリティとして期待されています。しかし、生体が強散乱体であるため、生体局所の情報を選択的かつ定量的に描出することは極めて困難です。そのため、実用化に至っている生体ひかりイメージング技術はまだ少ないのが現状です。

生体ひかりイメージングとして、1970年代後半に近赤外分光法(near-infrared spectroscopy: NIRS)が注目され、当初組織酸素モニタ-として開発されましたが、1993年以降は脳機能イメージング法としても発展し、この場合は機能的近赤外分光法(functional NIRS: fNIRS)と呼ばれています。NIRSの開発にほぼ並行して、近赤外光によるコンピューター断層撮影(optical computed tomography: optical CT)の開発も進められました。Optical CTには複数の呼称がありますが、ここではnear-infrared optical tomography (NIROT)と呼びます。我が国では、1992年から1998年まで通商産業省の「光断層イメージングシステム開発プロジェクト」で、時間領域計測によるNIROTの開発が行われました。しかし、当時は逆問題解析によって画像再構成することが困難でありました。

2000年代はfNIRSの応用研究が進む一方で、わが国では課題解決のための基礎研究が追い付かず、さらにfNIRSの基本原理を踏まえずにその限界を超えた性能を期待する使い方が多々見られるようになりました。fNIRS、NIRS、NIROTは医療分野で十分役立つことができず、生体ひかりイメージングに“冬の時代”到来は必至と思われました。

NIRSやNIROT以外に近赤外光を用いる生体イメージング法として、光音響イメージング(photoacoustic imaging: PAI)があります。PAIは、光を照射した際に光を吸収した物質で生じる超音波を検出して画像化を行う技術で、1990年代後半からヒトを対象とするイメージング技術として研究・開発が始まりました。超音波は光に比べて散乱されにくいため、PAIはNIRSやNIROTよりも深部の情報を得ることができますが、定量計測ならびに画像の高精度化にはNIROT同様複雑な逆問題解析が必要です。

このような状況を打破するため、日本学術振興会産学協力研究委員会に、「生体ひかりイメージング技術と応用第185委員会」が2011年12月8日に設立されました。185委員会は、(1)光を用いてヒトに安全で侵襲性がなく、効率的に生体情報を取得できる計測技術と診断機器を開発し、(2)生体ひかりイメージング技術の開発にあたり、課題を整理して解決法を見出し、(3)当該分野の研究者・技術者の連携と基礎研究者の育成による研究領域の底上げを図ることを目標に、約10年間に渡って活動してきました。185委員会として活動した10年の間に、計算科学やAI技術は著しい進展をとげ、生体内光伝播の正確な数理モデルの構築が可能になり、また光技術の進歩と相まって、その取り組みは新しいステージへと移行すべき段階を迎えました。そこで、185委員会は2022年3月31日をもって閉会し、日本学術振興会より譲渡された事業と財産をもって、新たに日本光学会の中に「生体ひかりイメージング産学連携専門委員会」を、2022年4月1日に発足させました。

概要

組織名

日本光学会 生体ひかりイメージング産学連携専門員会
(Consortium of Industry-Academia Collaboration on Bio-Optical Imaging and Spectroscopy, CBOI)

代表者

星 詳子
(浜松医科大学 光尖端医学教育研究センター・フォトニクス医学研究部・バイオフォトニクスイノベーション研究室)

設立年月日

2022年4月1日

所在地

〒431-3192
静岡県浜松市東区半田山1-20-1